ようやく序奏を終え(まだ出来上がっていませんが)、最初のテーマです。
ざっくりした言い方になりますが、 a・b・a’・c と繰り返して二度演奏され、さらに前半に一回、後半に右手をやや変形させた形で一回出てきます。a の部分が計4回登場するわけです。
右手は跳躍があって難しいですが、やはり左手を均一に弾くことが何より難しいようです。要はこの練習曲の目指しているところで順当に(?)つまづいている、ということですね(動画の15秒~45秒の部分です)。
左手の何が良くないかというと、アルペジオで左右に飛び回らなければならないので鍵盤をしっかりと押さえていない指があるということです。私は人差し指と親指が不規則に抜けたように聞こえます。練習方法としては一つ覚えの「リズム変奏」ですが、効果的な練習なので続けたいと思います。やってみて実際に変化があるので、これはさほど苦痛ではありません。
コルトー先生はこの練習として、あえてすべての指は押さえない(特定の指を抜かす)方法を提唱しておられます。おそらくですが手首の移動を練習するものではないかと考えています。手首を自然に移動させていけば、指の負担は少なくなりそうです。
さらに提案されているのは、通常とは異なる運指です。アルペジオにはクレッシェンド・デクレッシェンドが記入されていて、全体を山型に弾くことが求められています。提案されているのは、その求めに適した運指であるとのことです。実際に使ってみると確かに弾きやすいです。ではなぜ実演で使わないのか?その説明はありませんでした。恐らくですがコントロールがしにくいのではないかと思います。山型のダイナミクスは自然に付くのですが、手の構造に依存している、ある意味自動的で一本調子になっているのではないかと考えています。それで動画での運指は楽譜通りにしています。
上の動画(46秒~1分22秒の範囲)は後半のa・b・a’ です。といっても全体にアドリブ風に変化がつけられています。滑り出しの三連符が間違っている、16分音符が抜けている、嵐のような荒々しさがない、等々いくらでもツッコミどころはありますがそれはさておいて。
上記のような右手の16分音符など上手く(ごまかして)弾いているなと。やはり左手のどっしりとした支えが必要なようです。それでこそ右手の勢いのあるメロディが引き立つのでしょう。しっかり安定した演奏ができるようになりたいです。
そういえば上の楽譜に出てくる左手の音型、これについてまだ何も述べていませんでしたね。見た目よりは弾きやすいと思いますが、機会があればまた。
具体的な運指を記入するわけにもいかず、あまり役に立つ情報がなくて申し訳ありません。でもコルトー版を見て練習しながら読んでいただけると、練習の意義がよりわかりやすくなるのではないかなと思います。なんにしてもコルトー版は独習者には必携です!
ショパンが自信をもって送り出した練習曲です。信じて弾いていれば上達できると思っています。ただ、漫然と弾いていても効率的ではありませんので、対時間効果の上がる方法で練習したいものです。