とにかく園田先生の示された指遣いに倣いましょう。
確かに同じ指を連続して使わなければならないように思える場所もあります。でもそれについてはダンパーペダルの指示がありますので問題ありません。
曲自体はむつかしいものではありませんから、私の場合はとにかくゆっくりゆっくり指遣いを確かめながら弾くように心がけました。それを続けていると本来のテンポで弾くことができます。
その1で述べたように単調になりがちですから、変化をつける工夫が必要です。
曲の構造を簡単に分析すると、まずAがあり、続いてB+A’が2回弾かれます。その後Cが2回、Dが2回。最初に戻って、A,B+A’で曲は終わります。
まずCとDに注目しましょう。両方とも続けて2回ずつ弾きます。私の提案は、Cについては同じように繰り返してよいと考えます。右手のオクターブの音を外しやすいですから正確な演奏に集中してはどうでしょうか?少しテンポを上げてもよいと思います。「違う区画に入ったよ」という印象を与えることができます。
Dはどうでしょうか?Cは元気よく強く弾きますので、Dではぐっと音量を落とすことになります。とはいえ、Cの音量からいきなりPPというのはなかなかむつかしく、勢い余ってmPくらいになってしまいます。そこはそのまま弾き進め、繰り返すときにPPにしてはどうかと思います。こうするとだんだん音が小さくなっていくような感覚になります。そして最後、テンポをやや落とし気味にしてAに最初のテンポで戻ります。
Aは元に戻ってきたということで、最初の弾き方と同じにしてはどうでしょう。
トータルで3回弾かれるB+A’については、考えどころです。
先回示したように、終結部だけ、それもスタッカートを変えるだけでは印象の変化には結びつかないようです。それで、最初に2回弾くときには、まず1回目はB+A’を「普通」に弾いて、次、2回目にBをやや小さめの音で柔らかく弾くことができるでしょうか。そしてA’をわずかにテンポを落とすのです。そうするとDの部分との変化も大きくなりますよね。
3回目ですが、開き直って最初と同じ「普通」に弾くこともできますが、音量は同じにして、B+A’ともにわずかにテンポを落とすのはどうでしょうか?特に最後の小節は多くのピアニストが楽譜通りきっちり正確には弾いていません。一拍目を少し長めに伸ばして最後の3つの音符をさらりと弾いています。延ばしません。
これは第3楽章に移行するのに効果的な方法だと思います。
ついでながら、あまり間を取らずに第3楽章を弾き始めると、なかなか格好が良いです。
上記のようにうまく弾けるようになりましたら動画をアップしたいと思います。
第3楽章は、むつかしいようでやさしいようで、やっぱりむつかしいですが、練習方法を工夫すれば決して無理ではありません。も、もちろん完璧にとはいきませんが。
頑張りましょう。挑戦することは脳の活性化に大変良いそうです。