腱鞘炎はしばらく続きそうですが、痛みのない箇所は練習できるでしょう。いずれにしても長い時間は無理ですが、このブログのコンセプトにも一致していると思います。楽に。ゆるゆると。
まずはテーマの提示からですね。ここができないと始まりません。如何にして正確に手を左右に飛ばすか?という観点から考えてみました(練習中の動画も載せています)。
(ちなみに私は最終部分から練習することがあります。せっかく頑張ってもコーダが難しくて弾けないとめげますから)。
最初の数小節は特に問題ないですね。が、耳で聞いた感じと楽譜とリズム感が違いますね。なぜこう書いたのかわかりませんが、楽譜通りのリズムで弾くことと、指定されたペダルをきちんと使うことで作曲者の意図が明確になると思います。
そしていきなりの幅広ジャンプが右手に待っています。
私の手は1オクターブ+1がやっと届くほどで、男性としては小さいほうです。
ちなみにオクターブを弾くときは手を開きっぱなしにしていると手を痛めることになるようです。すぐに開きを弱めなくてはならないのです。しかし、この曲はのっけから手を開きっぱなしにせざるを得ないように思えます。
リストの手は相当大きかったようですが、私など手に負担をかけないためには、手を飛ばさなければならないということになります。その際、飛ぶ幅の感覚をどのように手に覚えさせたらよいだろうと考えました。で、考えたのが下記の方法です(一部楽譜通りに弾いていないところがあるのに気が付きました。見逃してください)。
手を飛ばすときは鍵盤すれすれ、低い位置で飛ぶ、というのがコルトー先生の教えです。すべてではありませんが、この曲には当てはまるでしょう。
さて、見ていただければ一目瞭然ですが、簡単に説明します。
最高音でなっている鐘の音(D#)の外側に障害物を置き、右手小指をそこに当てるつもりで弾いています。途中から障害物がなくなってしまうのですが、最初につかんだ感覚を維持することにより、メロディーラインの方に意識を向けやすくなります。
さて、テーマの提示の際の左手はとても優しいので、覚えてしまう必要があります。且つ、鍵盤を見なくても弾けるようになるまで繰り返し練習します。
これがブログの趣旨に反しているのですが、右手のメロディーに集中するためには仕方ありません。
実は左手でメロディーをサポートすることができるのですが、リストはあえてそのように書いていません。「愛の夢」だったでしょうか?メロディラインが右手・左手を行き来する曲も書いています。私が思うに、ラ・カンパネラの場合は記譜通りにひくことで現れる何かの印象を意識していたのではないでしょうか?はかなさとか移ろいやすさとか。勝手な想像ですが。
で、左手の練習も録画したのですが、なぜかスローモーションになっていて使えないので割愛します。ここは、考えなくても弾けるようになるまで繰り返し練習しましょう。
テーマの提示部だけでも弾けるようになるのに、どの程度の時間がかかることやら…。
ほかに妙案が見つからなければ、次にお会いするのはこの部分が両手で弾けてからになりそうです。かなりかかりそうです。