この曲の難しさがようやくわかってきました。
まだろくに弾けてもいないのになんですが・・・。
もちろん曲として表現すること自体は難しいです。構成は比較的シンプル。和声も比較的単調。だから覚えやすいといえば覚えやすい。
転じて、ただ単に弾くだけになってしまいます。とりあえず弾きました的な。
もちろんアマチュアがそこまでいけば大したものだと思います。とりあえず弾けば「様」にはなるでしょう。
そこまでは覚悟していましたが、マスターしにくくしている原因に気づきました。
要求されるテクニックが、次から次へとコロコロと変わるのです。
出だしは跳躍。最初気づかずにダンパーペダルを踏み続けていましたが、もっと小刻みにかわいらしく弾かなければならないのですね。ジャンプの幅が大きいので音が大きくなってしまいます。また、あまりにも鍵盤すれすれに飛ぶと、間の関係ない鍵盤まで押してしまい、鳴ってしまいます。ややアーチ形に飛ぶべきかも。
次は、前打音がつくことで感覚がかなり変わります。左手が楽なのが救いですがペダルとの兼ね合いに注意が必要です。
次のテーマに入ると、音の強弱のコントロールが求められます(先回の分です)。
次に、今まではメロディーが低音側(親指側)だったのが高音側に移ります。
まだ続きます。今度はメロディーが左手に移動しますが、6/8拍子のメロディーの右手の伴奏は4/8拍子です。と言ってもここはまだまだ右手を機械的に動かせばよいので無理難題ではありません。
次。第一テーマを三連符で弾きますが、前二つの音は同音連打。ピアノの連打性能が悪いのだろうと思いましたが、左手でサポートしてあげるとちゃんと鳴ります。ということは、同音連打がきちんとマスターできていない証拠です。しばらく前に同音連打しやすい弾き方を書きましたが、動画ではあまり効果がわかりませんでしたね。今はもう少しましになりましたし、方法論としては間違っていないようです。ただ、徐々に三連符の前二つともう一つの音符の音程が近づいてくると、三つ目の音は、小指、薬指、中指と移動させていくのですが、それでも連打が難しくなっていきます。
今度は第二テーマで、メロディーとそのオクターブ上の三連打。やっと克服したかと思えば(私はまだですよ。ここ一番むつかしく感じます。ここと冒頭)それもあっけなく終わり、トリルと下行音の組み合わせの中、左手がメロディーを弾きます。覚えられないです。
続いて高速半音階。しかも完全に半音階ではなく、さらに音数が上昇、下降で異なります。練習曲のようにうねりながら下行音型が続きます。なれればむしろここの方が弾きやすいかもしれません。そして、ウネウネと短い上行音型の後を両手で引き継ぎトリルに達します。両手で弾く個所は易しくなるのかと思えば意外とそうでもないのですね。
今日は最後まで書いてしまいますよ。楽譜と照らして見てください。楽譜を入れた方がわかりやすいですね。検討します。
次に、一番簡単かな、などと書いた右手トリル、左手メロディーに差し掛かります。そこを抜けるとすぐ右手がメロディーを取り、32分音符付きで演奏します。ここで注意したいのは、32分音符の最後の音がはっきり聞こえないと、非常に雑な印象になってしまうということです。そのためにも運指は非常に重要です。近いうちに楽譜を入れようと思いますが、最後の音を人差し指でしっかり叩くとしまって聴こえる部分があります。
そしてまた、半音階と分散和音。
いよいよラストに向かうPiu mossoの部分ですが(スタッカートの指示のあるところです)、両手が逆行しながら跳躍します。つかんだかな?と思う間もなく次の技術へと進んでしまいます。オクターブですね。
実のところ最後のこの大盛り上がりの部分こそ、覚えてしまえば何とかなるところだと思います。リストはどういう意図を持っていたのでしょうか?技術よりも音楽が大事だから?
そして最後のAnimatoの指示のあるところです。速く正確に弾くためには練習が必要ですが、特殊なものではありません。オクターブの移動がきちんとできればいけます。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。文章によるラ・カンパネラでした。
テクニックが多様で、しかもそのテクニックが必要な部分がすぐ終わってしまうのでなかなかマスターできない、というのが私の考えです。
根気がいります。しかし、ストレス解消が目的ですから、焦らず短い部分をじっくりと繰り返すことが一番の早道なのではないかと思っています。
是非とも引き続きお付き合いくださいませ。