懐かしのパワー・リスト・ボール

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前回「ラ・カンパネラ」を日に二回通す練習しかしないと書いたので、「なぜ?」と思われた方もおられるかもしれません。もちろんうまく弾けないところは繰り返しながらの二回です。理由は簡単。手に負担がかかりすぎるのです。そういう弾き方しかまだできていないということですね。「脱力」は私の課題の一つです。

何とはなしに、学生時代にはまった運動器具を思い出しました。名称を忘れていましたが、検索すると「パワー・リスト・ボール」とか「パワー・ボール」と呼ばれていて、まだ健在でした。様々な種類のものが売られています。こんなものです。

基本的にテニスなどのグリップ強化、手首や前腕を鍛えるものです。これを使って弱体化した腕を鍛錬できないかと思い立って購入しました。使っている様子はこんな感じです。



大変興味深いことに、別のパワー・ボールの外箱に、ミュージシャンにもお勧めと書いてありました。靭帯を傷つけるリスクを避けて、握力、前腕を強化できるとのことです。

ちょうど「ラ・カンパネラ」の第二主題の第一変奏(同音連打)の部分が弾けつつあるようになってきたところです。ただ音量的にはもう少し出したいと思っていたところで、何か良い方法はないかと考えていた時にひらめきました。

動画では左手で回していますが、当然強化したいのは右手です。私は左利きのせいもあるのですが、左手の方が強く、かなり楽にボールを回しています。ですが右手となるとそうもいかず、滑らかに手首を回すことができずに、ぎくしゃくしてしまいます。握力にもだいぶん差があるようです。ポールを握っていられなくなります。で、左手に渡して少し休憩します。

回し始めに少しコツがありまして、初心者は付属のひもを巻き付けて強く引き、回転を始めるように指示されていますが、意外とこれが難しく、私は指の付け根で中の黄色いボールを何度かこするようにして回し、(だんだん速く回すのではなく)うまい具合に速く回ったところを見逃さずに手首を回転させてスピードを上げていきます。慣れるとこれが一番簡単かと思います。

効果が実際にあるかどうかはわかりません。今は、左手と同様に右手でも滑らかに手首を回すことができるように練習しています。実際使ってみようと思われる方は少ないかもしれませんが、もし使われるのでしたら無理は禁物です。なんとなく面白いので調子に乗っているうちに、右手の腱鞘炎の古傷がちょっと痛み始めてしまいました。また少し休憩ですね。単純にパワーだけの問題ではなく、器用さの違いもあると思います。左右の手でこれほど違うとは思いませんでした。

もちろん、あまりムキにならなければ右手でもゆっくり回すことができますので、滑らかな手首の運動を目指すことはできそうです。とにかく「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。

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