ラ・カンパネラ – その50(弾けていたところが弾けなくなっている?)

「ラ・カンパネラ」
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暑い日が続いています。九州の大雨で被災された方々に心からお見舞い申し上げます。

更新が滞ったままですが、練習は続いています。今日は、以前演奏できていたはずの部分が、いつの間に弾けなくなっていて戸惑った場合について考えてみます。例えば以下の部分。


この三連符の部分が弾けるようになったとしましょう。というか、かなり弾けるようなったと自分では感じていました。

難しい個所として、

ここをどうにか克服しました。完全ではありませんが。ところが先の三連符の個所が思うように弾けなくなっている、後退していることに気づきます。なぜでしょうか?

いくつかの可能性が考えられます。

  1. 実際には現在同様弾けていなかったが、より難しい個所があるため、比較の問題として、だいぶ弾けるようになっていると勘違いしていた。
  2. より難しい部分に注力したため、練習がおろそかになった。
  3. より難しい部分を攻略したために、自分でハードルを高くした。

こんなところではないでしょうか?この曲のように難しい部分が多岐にわたっている場合、また、それぞれの技法も異なっている場合、全体を続けて弾こうとすると生じる厄介な問題です。

弾けない場合の原因としてもいくつか考えられます。

  1. 現実にその箇所が弾けていない。
  2. その箇所に入る直前で安定が乱れるため、続けて引こうとすると失敗する。
  3. その箇所の後の部分が不安定なため、緊張が生じている。

こちらも三つくらい考えられますね。今回の場合、1が主な要素で、原因は3に近くて、この個所の最後の部分がうまく弾けないので、そこに向かって緊張しているのは確かです。

私の場合に限ってしまって恐縮ですが、この三連符の個所は「速度を遅くして正確に」というのが確かな練習方法だと思います。弾けていたと思っていたのがいくらか錯覚であることも事実だと思いますので、部分的に弾けるとしても弾けない個所が正確に演奏できる速さで練習します。

具体的な練習方法はバックナンバーを見ていただけるとお分かりになると思います。

さて、「自分が引っ掛かっているのはそこじゃないよ~」という方。上記、弾けないと感じている3つの理由、弾けない原因となっている3つの理由に思い当たる点はないでしょうか?

確かに連続して弾きたい気持ちはよくわかります。私もそうです。通して引いてなんぼ、のものですから。特に前後の安定を図る必要がある場合、なかなか気づきにくいものですので、切り分けて引いてみてください。

他にも譜読みの時には難しいと感じていなかったのに、今になって引っかかる部分があります。ここです。

自分でも不思議に思ったのですが、これなどはまさに直前・直後の安定性にかけやすい部分です。インテンポで弾くとかなりの確率で間違えるか引っ掛かります。ここも前後を含めて少しテンポを落として練習することにします。

「インテンポで弾けている場合、ゆっくり練習する必要はない」という話しを聞いたことがあります。インテンポの中で表現などを練習しなさいということなのでしょうね。

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