ノクターン第2番-その8(そろそろまとめにかかる)

ノクターン第二番
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短い曲ですし、そろそろ家族に披露したいと思っています。今まで書いてきたことのまとめですが、曲がりなりにも自分の意図にあった演奏になってきたかなと思っています。

素人の戦略など役に立たないかもしれませんが、こんなことを考えながら弾いている、ということを書きます。自分なりの演奏になれば。もちろん本人は楽譜に忠実であることに大まじめに取り組んでいるのですが、そこはそれ、即興演奏の天才だったショパンの曲ですし、実際様々な楽譜が見出されていて「これが決定稿」というのはないのではないかと思うのですね、私は。だからちょっと楽譜から離れたこともやってしまいます。


全般に:私は左利きということもあって、伴奏の音が大きくなりがちです。自分で思う以上にそう聴こえるらしいです。それで感覚よりもさらに左手の音量を押させています。

出だし:難しいのは最初の音の強弱が書いていないことです。最初のテーマはで、次にpで繰り返して弾かれます。大雑把に言うと。でも実際にが書いてあるのはテーマの終わりの部分です。途中に一か所クレッシェンドが書かれています。ということは最初はmf くらいになるのでしょうか?この音量コントロールがなかなかに難しく、イメージより小さすぎたり大きすぎたりしてしまいます。メロディーラインがはっきり出るようにmfの間くらいの意識で弾き始めています。

最初のターン:ここに最初のクレッシェンドがついています。クレッシェンド自体は問題ないのですがターンが均等に弾けません。全ての音をハッキリ聴かせたいのですが、一音か二音、聴こえなかったりします。均等に弾くにはどうすればよいか、指の高さ、置き方を色々変えてみています。

テーマがpで繰り返されるところ:直前までピアノがわんわん鳴っているのでどのようにpに持っていくか特にペダルの使い方に気を使っています。出だしの一音はまだpではなく、次の小節の頭からすう~っと響きが収束するのが理想です。

ppp:上記の二度目にテーマが弾かれるところに途中でpppが出てきます。急に小さくなると変なのでややデクレッシェンドしています。そしてその箇所では囁くように弾き、可愛らしく前打音を弾こうとしています。

第二テーマに入ったところ:ちょっとリタルダンド、があります。が小節の最後まで付いています。実際にそんなに遅くはしないということだと考えています。様々な演奏を聞きましたが遅くするところはほんの少しで、すぐ元のテンポに戻して弾いている演奏者ばかりでした。

第二テーマから第一テーマに戻るブリッジの部分:この音型は二度出てきますが、最初は「デクレッシェンド・クレッシェンド」、二度目は「クレッシェンド」のみです。これは、一度目は直前までが続いていること、二度目は手前にデクレッシェンドがあるのですでに音量はpになっているためです。つまり、この音型の手前でf で入るのかpで入るのか意識していなければならないということです。ちなみに、この第一回目の”><”がとても苦手です。

再び第一テーマに入るところ:ここはf になるわけですがすぐにpで弾くように指定されています。アルペジオは強く、そのあとすぐ響きを収束させなければなりません。でもあまり急にするとわざとらしくなってしまいます。

再び第二テーマに入るところ:単調になりがち。強弱の変化を最初に第二テーマが弾かれる部分を意識してつけています。でも、全体的にやや大きめの音で、且つあまり大きな変化ではなく。

コーダ:まずコーダはpです。その後にppが来るのであまり小さく弾いてしまうと後が苦しくなります。それで、コーダに入る直前の音型は比較的強く弾きます。最後にアクセント記号もついていることですし。そうするとpmpくらいで十分弱音を表現できますし、次のppも弱音の苦手な私にもいくらか弾きやすくなるのでは?と思っています。

コーダのテーマ二回目:ここはまだ弱音ですが、既にして盛り上がりを意識していなければなりません。これはコルトー先生の教え。左手の和音をしっかりとした土台になるようにし、右手がそれに負けないようにややクレッシェンドしていきます。プラルトリラーの付いている音は既にf 。そこからさらに盛り上げていきます。テンポが速くなっていきます。

左手のゆっくりとした分散和音:Senza Tempo、というわけで曖昧なリズムで弾きます。私の場合は最後の数音をグッと遅く弾きます。でも一定の減速度ではなく、何とか意表を突けないかと思っています。単なるリタルダンドにはしたくないわけですね。

小音符:簡単そうで難しい。ゆっくり弾いています。クレッシェンド・デクレッシェンドを守るように努力しています。その後、8分音符の小音符が出てきますが、あくまでも16分音符の倍の長さ。ゆっくりになり過ぎないこと。これはサンソン・フランソワに倣ったものです。最初は「速すぎるのでは?」と思ったのですが、フランソワは最後の二小節もそのままあっさりと弾いています。なんだかその方が好感を持てるような気がしてきて真似しています。

終わり。

楽譜をつけて説明しないとどこのことを言っているのかわからないかもしれませんね。でも私はこれらが「正しい」と言っているのではなく、こういうことを考えながら弾いていますということを言いたいだけなので、あまり厳密に細かく書いても、あなたの参考にはならないでしょう。あなたにはあなたのこだわり、感覚、表現があるに違いないからです。

文章にしてみることで私も整理ができました。そろそろ本番です。公開するかどうかは出来次第です。

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